さとうきびとフルーツでカクテルの味わいに仕上げたタルトレット

昨今の健康志向ブームで、糖にも多くの関心が寄せられるようになりました。
精製された白砂糖があまり良い印象を受けなくなったのですが、玄米か白米を食べ比べるような違いである。そのような認識で見ていただけたなら。と、勝手に思うところではあります。

今回の新作は、きび砂糖。というものが実は大きな鍵を握る存在となっています。ミュスコバドシュガー。ペルシュのスイーツではすでに多数の菓子に用いられていますが、黒糖が一番イメージとしては近く、想像にも容易いのではないかと思います。ピニョラータ。フルーツの味わい豊かなタルトレット、完成です。

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ブロンドチョコレートとさとうきび、カリブ生まれのカクテルと組み合わせる

ブロンドチョコレートのなめらかショコラ

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チョコレートには温めてゼラチンを溶かし込んでおいた牛乳を加えながら、しっかりと混ぜ込むことで、ツヤと粘りのある乳化状態へと導いていきます。

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ゼラチンが加わることと、乳化させたことでチョコレートの結晶化もしっかりと促進されます。
このチョコレートベースをしっかりと冷やし固めて、しっかりと泡立てたホイップクリームと混ぜ合わせます。

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ここで注意するのは、チョコレートという油脂分としっかりと泡立てた、つまり分離直前の生クリームを合わせるので、ゴムへらを用いて目に見えない分離状態を防止します。

ミュスコバドシュガーで仕込むフルーツムース

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含蜜糖に分類される、ミュスコバドシュガー。黒糖、として捉えていただければ結構ですが、そのまま使うと粒子が荒く、溶けにくいです。
そこで、画像のようにシロップとして溶かし込んでから使用することに。豊富なミネラル分が水と混合するだけで、灰汁のように出てきます。

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あらかじめ6分立て程度に泡立てておいたメレンゲに、煮詰めたミュスコバドシロップを注ぎ入れて、イタリアンメレンゲに仕上げます。
イタリアンメレンゲについての解説はこちらから

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褐色色に泡立つメレンゲ。ふんわりとボリュームのあるメレンゲは、口どけも軽く、暑い季節には喉越しの良さも手伝ってくれます。

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ふんわりと泡立てたホイップクリーム、パイナップルとココナッツ、ライムをミックスした、”カクテル”がベースとなったフルーツミックスのピューレ。さとうきびの風味豊かなメレンゲを混ぜ合わせます。

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仕上がりはキャラメルのような色合いで、フルーツの味わいからは少々程遠い印象です。

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絞り出したカクテルムースの中に、チョコレートクリームを埋め込んで、タルトでクロージングします。

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冷やし固めてから型から外し、パイナップルのグレーズでコーティング。ローストしておいたココナッツを貼り付けて完成です。

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カリブ生まれのカクテルの南国フルーツの味わいは、さとうきびの風味との相性とも抜群です。アルコールを感じない程度に、ラム酒をムースカクテルに加えています。

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そしてチョコレートの味わいそのものは、全体と一体化していて、重さを感じさせない仕上がりとなっています。

食べごろ福井県産メロンをスイーツに仕上げる

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近年、栽培農家さんが増えつつあるそうですが、それでも流通期間も物量も少ない、マルセイユメロン。完熟状態になるまでじっくり待ってから、果肉を一つづつデッシャーでくりぬいていきます。

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焼き上げておいたタルトにカスタードクリーム、ブルーベリー、ナタデココを詰めて、くりぬいた時に出るメロンのジュースに軽くくぐらせておいたジェノワーズクラムを敷き詰めます。

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福井県産マルセイユメロンのタルトレット
コロンとしたメロンを敷き詰め、グレープフルーツで作った寒天ゼリーを添えます。赤肉メロン特有の甘みを引き出すためのグレープフルーツ。名脇役な存在、組み合わせの意外性も感じてみてくださいね。

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