キャラメルアーモンドとフランスマロンを合わせた秋味コラボ
栗といえば秋を代表する素材のひとつですよね。
栗そのものの味わいというものを表現する場合、すごく繊細で淡白。そこに組み合わせる他の食材であったり、あながちスイーツの場合であれば適度な糖度を加えたほうがより美味しく感じたりするようです。
今回紹介する新作は、アーモンドプラリネとキャラメルが主体の組み合わせ。そこに、まあるい甘みのマロンを合わせる。季節が進むことで感じる味わいと嗜好の変化を楽しめるように提案するものです。
スポンサーリンク
キャラメルアーモンドを二種のクリームで仕込む
キャラメルのクレームブリュレ
はじめに牛乳、生クリームを温めます。ここに削ったオレンジの表皮、バニラを加えて香りを立たせます。
水を加えずに焦がしたグラニュー糖に、温めておいたクリームを加えて少しづつなじませ、キャラメルクリームに仕上げていきます。
キャラメルを仕込む時には、クリーム類はあらかじめ温めておくことで、グラニュー糖が固まってしまい塊になってしまうといった失敗を防ぐことができます。
キャラメルリキッドと、あらかじめグラニュー糖とすり合わせておいた卵黄をなじませるように混ぜ合わせ、うらごします。
シリコン型に流し入れて、湯煎したオーブンで焼き上げます。
低温のオーブンでじっくり火を通すことで、キャラメルの味わいがより濃厚に、柑橘の香りも引き立ちます。
焼きあがったブリュレは、粗熱をとって冷やし固めておきます。
アーモンドプラリネのムースアレジェ
温めた牛乳に戻しておいたゼラチンを加えて溶かし
アーモンドプラリネに少しづつ加えて、チョコレートガナッシュのように乳化させていきます。
ローストしたアーモンドと、きび砂糖を合わせて、粒感が残る程度に、粗挽きに仕上げた自家製のプラリネ。
豊かなアーモンドの油分をきちんとホールド(乳化)させることで、その味わいを遺憾なく伝えることができるのです。
スティックミキサーで乳化状態を整えたら
氷水で冷やしながらゲル化を促してから、ふんわりと泡立てた生クリームとていねいに混ぜ合わせます。
マロンクリームの仕込み
フランス産マロンペーストと、マロンピューレ。加糖したペースト、栗本来の味わいそのまま、無糖のマロンピューレをブレンドします。
アルマニャック、アラック。二種のリキュールを加えてペーストをなめらかにしたら、
ゆるめに泡立てた生クリームを加えてマロンクリームを仕上げます。
ビスキュイジョコンド
アーモンドパウダーと粉糖、全卵を泡立てるアパレイユのビスキュイジョコンド。
フランス菓子でもムースが流行りの全盛期を迎えた時代、薄焼きのスポンジの代表としても広まったのですが、ここではアーモンドの美味しさを感じていただけるよう、厚みのある生地として焼成していきます。
ふんわりと泡立てたメレンゲと混ぜ合わせます。
通常ジョコンドには溶かしバターを加えるのですが、アーモンドを多めに配合しているので油脂分が過剰にならないよう、そしてソフトな食感に焼き上がるように工夫を凝らしました。
キャラメルアーモンドとモンブランクリームで仕上げるスイーツ
ピラミッド型にモンブランクリームを絞り出したら
プラリネアーモンドクリームを絞り出し、キャラメルのブリュレ、チョコレートクリスピーを塗り広げたビスキュイジョコンドをセットして冷やし固めます。
ナパージュヌートルと、マロンピューレを合わせて温めたグラサージュで冷やし固めたケーキをコーティング。最初に感じる味わいがマロンであることを強調させます。
断面からは、マロンよりもキャラメルアーモンドが主体であることが見て取れます。
やさしくリッチで温かみのある味わいを意識して仕上げた秋の新作第1弾、お楽しみいただければ幸いです。
スポンサーリンク