2020年の生チョコレート事情

特選生ちょこれーとは、生チョコにアレンジを加えて新しい味わいに仕上げた2020年の新作です。
日本人にとって馴染み深い、麹。醤油やお味噌、お酒にも麹が用いられ、生活の中でも毎日の様に触れているものです。加えて、暖冬の影響で例年とは少し違ったカカオの楽しみ方の模索の結果、少し冷やした状態のチョコレートの方がしっくり来るのではと思い、口溶けのシャープな生チョコを構築しました。

バレンタイン=お酒といった風潮になぞり、カカオと日本酒のマリアージュや、味噌の塩気を取り入れた塩キャラメルの味わい、甘酒をオマージュしたクリーミーなホワイトチョコの生チョコを詰め合わせでご用意しました!

 

 

白岳仙純米大吟醸特仙xベトナムカカオ&ルビーカカオ (中央)
板粕も白岳仙を加えて個性のある味わいに。当然アルコールを豊かに感じる生ちょこれーとです。

有機味噌xベトナムカカオミルク&ブロンドチョコ (左)

マルカワ味噌の粒味噌とキャラメルを感じるミルクチョコをブレンド。上質な塩キャラメルの味わい。

有機白米甘酒xベルギーカカオ (右)

生姜を加えて風味を整え、甘酒を加えて炊いたミルクリゾット。
ホワイトチョコレートガナッシュには粉乳を抑える為、白岳仙の白煉を加えます。クリーミーで粒々食感がユニークです。

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麹を用いて仕込む和テイストの生チョコレート

生チョコレートの仕込み

そもそも生チョコレートの仕込みの定義がある様でして、生クリームが総重量の何十パーセントを占めなければならないとか。
ペルシュの通年販売しているレアチョコレートは、チョコレートとクリームの割合は同割くらいです。今回の仕込みでは、水分としての日本酒が加わりますが、チョコレートの乳化力を活かして、水分量の割合を調整せずにレシピ作成しました。これから紹介する、日本酒を混ぜ合わせた生チョコです。

先にお見せした画像では、ベトナムブラックチョコレート、ルビーチョコ、そして板粕を合わせて準備します。
板粕は「固形分」として捉えていますので、アルコール分の補強の役割です。チョコレートと一緒に混ぜ込み、滑らかな舌触りになる様、しっかりとミキシングします。

純米大吟醸「特仙」を、乳化したガナッシュに一度に加えて再度ミキサーにかけます。カードル(枠)に流し入れて、冷蔵庫で結晶化させてからギッターでカットします。全体は粉糖をまぶして仕上げます。

昔ながらの粒味噌。越前市マルカワみその有機栽培された辛口みそは熱した生クリームとチョコレートを合わせるタイミングに合わせて投入。

キャラメルを感じるフレーバーが特徴のベトナムカカオのミルクチョコレート、ビスケットフレーバーと塩気のニュアンスでその地位を確立した、ブロンドチョコレートをブレンドします。
乳化状態を記す、ツヤと粘りを必ず確認しながら作業します。

カードルに流し入れ、冷やし固めてからカットします。

ホワイトチョコレートの生チョコの仕込みは、甘酒のニュアンスがきちんと伝わる様に、ミルクリゾットをを混ぜ込むことでお米の粒感などが感じられる食感をプラスした新しい感覚のものです。

お米は浸水させた後、牛乳で少し中心部分に芯が残る状態になるまで炊きます。
ここで甘酒を加えてさらに火を通して、お米の中心部分が柔らかくなるまで炊き込みます。甘酒は味噌と同じマルカワみその米麹原料の物を使用します。

牛乳の水分が完全に抜けるまで火を入れたら、刻んだ生姜を加えて余熱で蒸らして香りを移します。ラップ材を密着させて室温に置いて熱を自然に抜いてから使用します。

ガナッシュの仕込みは、ホワイトチョコレート、カカオバターをブレンドしたものです。ブラックチョコレート、ミルクチョコレートと違い、カカオマスを含まないホワイトチョコレートは乳化力が弱いので、カカオバターを加えて固まる力を強化します。

粉乳が焦げ付かない様に45°程度でミキサーにかけ、しっかりとミキシングします。しっかりと混ぜることも乳化力を強固にするためには欠かせない作業です。

ガナッシュの温度を40°に調整したら、水分が干渉しない様、ドライのジンジャーを刻んだものと、バターを加えて再度スティックミキサーでしっかりと混ぜ合わせます。

冷ましておいたリゾットを一度に加えて全体がムラなく馴染んだら冷蔵庫で一晩休ませ、結晶が安定したところで型に絞り出して使用します。

生チョコレートの賞味期限は要冷蔵で5日間です

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