季節限定の独創的なマカロン、ケーキ ティラミス&オペラ
マカロン コクリコ、グァバ&バナナ
コクリコ。
英語ではポピー、日本ではヒナゲシの花です。
雛罌粟にCoquelicot(仏)をあててコクリコと読む。
この写真はフランスのひなげし。
「ああ皐月(さつき) 仏蘭西(ふらんす)の野は 火の色す君も雛罌粟(こくりこ) われも雛罌粟(こくりこ)」
与謝野晶子
この歌の背景を簡単に説明すると、
失意の夫、与謝野鉄幹を励まし、晶子はフランス行きを勧めた。
フランスに着いた鉄幹は晶子を呼び寄せ、彼女は単身シベリア鉄道に乗ってはるばる夫のもとにたどり着く。
再開した二人が手を取り合って、フランスに咲く燃えるようなヒナゲシの野に分け入っていくシーンである。
ヒナゲシの花。
詩人、与謝野晶子が詠った、こんな詩。
スイートな甘い香りが広がりますね。
ヨーロッパではフレグランスとして馴染み深いようです。
組み合わせる食材はグァバとバナナ。
二種類のフルーツピューレも、甘く濃厚な味わいのイメージ。隠し味としてリンゴのブランデー、カルバドスを加えたガナッシュを。
ガナッシュに用いるのはマダガスカル産ミルクチョコレート。ほんのりとしたキャラメル香はカカオ豆によるもの。
甘美な香りと味わい。ふわりと揺れる。そんな雰囲気を纏ったマカロンに仕上がりました。
フュージョンティラミスオペラ
ティラミスとオペラ。
イタリア、フランス、それぞれの国を代表する銘菓。
このふたつのお菓子に共通する食材が、コーヒー。
オペラであれば、チョコレート×コーヒー。
ティラミスではマスカルポーネ×コーヒー。
カカオのクランブルクッキーに微粉末にしたコーヒー豆を混ぜ合わせて焼き上げ、テンパリングしたブラックチョコレートをコーティングした”シュトロイゼルカカオキャフェショコラ”。
カップに流し入れるティラミスクリームは、マスカルポーネクリームのなめらかさを存分に楽しんでいただけるように、泡立てた卵黄のパータボンブと、ホイップクリームを混ぜ合わせたシンプルな構成。
カップの底にシュトロイゼル、ティラミスクリーム、その上部に再びシュトロイゼルを流し入れます。
この時期ならではのチョコレートを愉しむ手法も兼ねて、冷たいチョコレートソースをかけて召し上がっていただく。
そんな面白さを体感してもらいたくて、液状のソースショコラをそっと添えてみました。
ブラジル産カカオ豆のチョコレート、牛乳を混ぜ合わせてつくる「ショコラフロア」、冷たいチョコレートドリンクを。
コーヒー豆の一大産地、ブラジルの土壌で育ったカカオ豆にはやはり、不思議とコーヒーに似た香りが漂います。
ティラミスクリームにチョコレートソースをかけて「融合」、フュージョンさせる、新しいスタイルの世界を体験してみてはいかがでしょうか。