米粉で仕上げる製菓理論に基づいたお菓子
ベイクドドーナッツ きな粉&米粉
福井県産コシヒカリ100%の米粉を用いて焼き上げるベイクドドーナッツ。
米粉はグルテンを含まない、すなわちグルテンフリーとしても注目が高まっている食材の一つですが、それ以前からペルシュでは米粉を用いて焼き菓子、特にパウンドケーキのようなしっとりとした焼き菓子の開発に勤しんできました。
グルテンフリーの米粉の特性を活用して焼き上げるお菓子
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前回、シブーストショコラの投稿で触れた、フランプードルのこととも繋がりますので説明も踏まえていきたいと思います。
右手の白さが際立つ粉が、米粉。左手側がフランプードル。
一般的にパウンドケーキ、スポンジケーキなどは、玉子、糖分の熱膨張に加え、その際に膨らみをホールドする(保形する)ことにも欠かせないのがグルテンのチカラです。
ふんわり、もっちり。というのが米粉の生地のイメージですが、実際はさっくりともろいのが米粉の特性です。
ドーナッツ生地は、全卵、卵黄、はちみつ、バニラオイルにグラニュー糖を加えて擦り合せるパータケークスタイルで。
玉子と糖分を合わせて温めたら、米粉、プードルフラン、バレンシア種アーモンドパウダー、ベーキングパウダーを合わせてふるっておいたものを加えて混ぜ合わせます。
生地が混ざった状態。
黄色味がかった色合いはフランプードルの特性によるものです。
溶かしておいたバター、フレッシュクリームを注ぎ入れて、乳化させてから一晩冷蔵庫で生地を休ませて、生地を焼成します。
カスタードパウダーとして利用されることがほとんどのフランプードル。
原材料はトウモロコシでんぷん、加工でんぷんで、給水、熱反応が良いという利点を生かして、生地膨張の際のホールド力を高める効果をもたせています。
生地の厚みがあるドーナッツも米粉特有のさっくりした食感に加えて、でんぷん質による糊化も同時に得ることで、小麦粉には出せない生地の食感を演出できるのです。
生地の仕上げには地元福井県産黒須きな粉とグラニュー糖のミックスを全体にまぶして。
「和」のテイスト漂う、ヘルシーさも感じられるペルシュオリジナルのドーナッツですよ。
バニラのホロホロサブレ
薄力粉、強力粉。2種類の小麦粉と米粉を併用して仕込んだクッキーですが、ポルボローネのような食感が演出できるのも米粉の特性とも言えますね。
マンハッタンチーズケーキ
生クリーム発酵乳の、クレームエペスを加えて焼き上げた、やわらかなチーズケーキ。
クリスマスケーキとしても根強い人気を誇るこちらのチーズケーキもフランプードルが欠かせません。
卵黄とグラニュー糖をすり合わせて
小麦粉やコーンスターチではなく、フランプードルを加えて混ぜ合わせます。
牛乳、バターを合わせて溶かして温め、卵黄と合わせてカスタードクリームのように混ぜ合わせます。
画像では伝わりにくいのですが、デンマーク産クリームチーズとカスタードクリームを混ぜあわせたところに、ヨーグルトに似たテクスチャーのクレームエペスを加えて合わせます。
フランプードルで炊き上げたカスタードクリームは、小麦粉のような粘り気もなく、むしろしっかりと固化するので、やわらかなクリーム状のものを加えてもしっかりとしたホールド力を保ってくれるのです。
メレンゲと合わせて、仕上がったスフレのアパレイユ。
湯煎焼きすることでより柔らかな食感を得ることができるのですが、使用する粉を何にするかで結果が変わってくるのが面白い部分でもありますね。
クリスマス以降、はっきりとした販売時期は定まっておりませんが、機会があれば是非お試しくださいね。
マンハッタンチーズケーキの製法を動画でも紹介いたしておりますので、ご覧頂ければ幸いです!
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