アーモンドミルクとレモンの新作ケーキ
昨今話題のアーモンドミルク。飲用としてはもちろんですが、夏の季節に向かって、徐々にさっぱりとした味わいのケーキメニューにも積極的に取り入れたくなる素材のひとつでもあります。
今回、アーモンドとレモンの組み合わせを初夏に向けての新作メニューとしてご紹介します。レモンもこれからの季節にはもちろんですが、アーモンドとのペアリングとしての相性の良さを知っていただくためにもぜひ味わっていただきたいと思います。
プラリネアマンドシトロン 今回の新作メニューです。
スポンサーリンク
アーモンド、レモンを組み合わせて夏向けのスイーツに仕上げる
アーモンドプラリネの軽いクリーム
ローストしたアーモンドと砂糖を粉砕してペースト状になるまで混ぜ合わせた、ナッツペースト。
温めた牛乳にふやかしたゼラチンを加えて溶かしこんだら、温めておいたアーモンドプラリネに注ぎ入れていきます。
乳化のプロセスをきちんと。油脂が豊富に含まれる、上質なものほど必須のプロセスです。
牛乳との混ぜ終わり。とろりとした質感です。
ふんわりと泡立てたホイップクリームと混ぜ合わせて完成です。アーモンドの味わいが伝わるように、シンプルな構成で仕上げます。
型に絞り出して、レモン風味のビスキュイキュイエールでフタをして冷やし固めます。
レモンとホワイトチョコレートのムース
基本のクレームパティシエール(カスタードクリーム)に、ゼラチンを加えて溶かし込みます。一旦裏ごしてなめらかな状態に整えたら
削ったレモンの表皮を加えて香りを引き立たせます。果汁は少量、果皮で香りをしっかりと表現して、乳の抗酸化を抑制する(ザラつきを抑える)レシピ構成で組み立てました。
レモン風味のカスタードクリーム。
カスタードクリームそのものは乳脂肪というものはさほど含まれておらず、卵黄の油脂分、レシチンが顕著ですね。
溶かしておいたホワイトチョコレートと混ぜ合わせていきます。
ホワイトチョコレートにはカゼインと呼ばれる粉乳が含まれており、これが酸と反応することで起こるザラつき。酸化の要因となるわけです。
他にもレアチーズケーキに代表される、脂肪分の高いクリームにレモン果汁を加えることも、酸化によるザラつきが考えられます。一般的にこの失敗は分離と表現されがちですが、抗酸化が原因と考えられます。
卵黄のレシチンも含まれているため、乳化のプロセスは比較的容易に進めることができます。
パータボンブやクレームアングレーズを加えて仕上げるムースショコラに比べて、味わいは比較的ライトに仕上がります。牛乳ベースのガナッシュよりはコクのあるタイプといえるでしょう。
泡立てたホイップクリームと混ぜ合わせて仕上げていきます。
アングレーズクリーム、パータボンブについてはこちらから、その違いについて説明しています。
比較的もったりとした仕上がりに。
クレームレジェールにも似た口どけと味わいとも言えますね。
カップに絞り出して、冷やし固めておいたプラリネクリームを沈めて、レモンのビスキュイキュイエールでフタをします。
フタをするビスキュイにはレモンのマーマレードを薄く塗って、酸味のアクセントを加えます。
冷やし固めて型抜きしておきます。
アーモンドミルクパンナコッタ
アーモンドミルク、フレッシュクリームを合わせて温めていきます。
アーモンドミルクシロップで甘みの調整を。ビターな香りが特長的で、アーモンドの味わいの印象をよりはっきりと際立たせてくれます。
アーモンドシロップとして、カフェメニューとしても多数市販品が出回っているようですね。一覧が観れるサイトを貼り付けておきましたのでご覧ください
ミルクベースが温まったら、ゼラチンを加えて溶かし込み
アマレット(ビターアーモンドリキュール)、ミルクリキュールを加えて、」風味豊かに仕上げます。
陶器に注ぎ入れてスタンバイ。
全卵、グラニュー糖、レモンジュースを合わせて仕込む、レモンカードを炊き上げておき
型抜きしたレモンとアーモンドのムースの上に渦巻き状に絞り出します。
断面の色合いからも、どことなくオリエントテイストを感じさせる構成ではないかと思います。
クリーミーでやさしい印象のレモンクリーム。プラリネのクリームも軽めに仕上げました。
パンナコッタにもアーモンドのビター感をほんのりと纏わせ、食べ進めながら、アーモンドとレモンがバランス良く感じられるヴェリーヌだと思います。
スポンサーリンク