チョコレートのサヴァラン生地を焼き上げて組み立てた、キャトルヌーベルラボ限定提供のスイーツ
サヴァラン。現代フランス菓子でも根強い人気を誇る、イーストで仕込んだ発酵生地を焼き上げて、シロップに浸して食べるお菓子です。
フランス、ベルギーでは、「ババオゥロム」(baba au rhum)という名前でお馴染みの古典菓子。
同じイースト菓子、クグロフにラム酒をかけて食べられたとされる、アリババ。これが名前の由来とされているのです。お酒、アルコールのイメージがしっかりと浸透しているサヴァランはやはり歴史のある、経緯に称するものであるわけです。(ちなみにサヴァランは軽い味わいが求められる現代風になるに従って改名された歴史を持っています。)
今回、timeless comfort というテーマを掲げて、(泡の会)適度な「ユルさ」「贅沢」を両立させる、スパークリング。しゅわしゅわにメインフォーカスを当てる。キャトルらしい、(ラボ=研究所)側面をガッツリ見せたい。
カフェタイム。という、恐れ多くもひとつの「ペルシュタイム」を与えられ、アルコールとビンビンにペアリングさせる。そんなコンセプトを自分に課したわけなんです。
サヴァランのフォルム。というか、発酵、焼成で焼きあがった、発泡酒のしゅわしゅわを押さえ込んできたコルクを抜いたとき。キノコなシルエットのその愛しさは、ぷっくりと焼きあがったイースト菓子と相通づるものがあります。
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サヴァランとスパークリングワインを組み合わせた、オリジナルデザート
サヴァランの漬け込み用シロップ
ハーブあるいは柑橘系のさわやかな香りと、強い酸味、適度な苦み。アルザスピノブラン100%のスパークリングに、砂糖、マダガスカルペッパーの辛味のアクセントを加えて火にかけます。
ここにカットした完熟フィリピンパイナップルを加えて、一晩かけてパイナップルの甘みをピノブランのシロップに行き渡らせます。
チョコレートガナッシュを加えて仕込んだパータババショコラ
牛乳主体で、溶かしておいたカカオ60%のペルー産ブラックチョコレートに注ぎ入れてガナッシュを仕込んでおきます。カカオらしい酸味を強調したいので、ここではシングルビーンのチョコレートを使用してます。
小麦粉、グラニュー糖、塩、ドライイーストを混ぜ合わせて、室温に戻した玉子を加えて軽く捏ねます。
できあがったガナッシュ(牛乳で軽く調整しているので、さっぱりとしたチョコレートミルクに近い状態のもの)も加えて、軽く混ぜ合わせてから
軽く温めておいた溶かしバターで生地を被覆してベンチタイムをとります。
概ね20分休ませた生地。このまま生地とバターをなじませて(混ぜ合わせる程度。捏ねない)生地を型に絞り出して、再び発酵させます。
200℃のオーブンで20分程度で焼き上げます。
サヴァランの組み立て
冷ましたサヴァランに浸すシロップ。ピノブランとアナナスの「マセラシオン」には、サトウキビのシロップを加えて、適切な糖度に調整して、シロップをしっかりと染み込ませます。
もちろん、ピノの味わいをふんだんに吸い込んだアナナスを並べて、ホワイトチョコレートのホイップクリームを添えます。
このホワイトチョコレートのホイップクリームの製法は、削ったレモンの表皮で香り付けたフレッシュクリームを温めて、溶かしておいたホワイトチョコレートに注ぎいれて、ガナッシュにします。
出来上がったガナッシュに、液状の冷たいフレッシュクリームを注ぎ入れて混ぜ合わせて冷却します。
一晩かけてガナッシュを休ませてからホイップして使用します。
酸味、辛味、苦み、そして甘みのテロワールをいっぱいに含んだサバラン。トップノートとして味わう、シルキーな乳味を印象付けるために添えたのは、レモンの香りをまとったシャンティショコラ(ホワイトチョコレートのホイップクリーム)。
ホワイトチョコレートの上質な乳味の味わいは、甘美な世界観を存分に引き立たせるためのファーストタッチでもあるのです。
少し口どけがまったりとするように、脂肪分はやや高めに仕込んだチョコレートクリーム。微発泡の炭酸にも十分に負けない豊かな口どけが、ピノブランの酸味を十分に含んだパイナップルを結びつける役割です。
さらにそのあとに待ち受けるジューシーなババ。発酵を抑えて焼成したババは、普段慣れ親しんだイーストの味わいとは少し違った口どけ。辛口で冷たい泡と一緒に。。
イベントの詳細含め、こちらの投稿と併せてご覧くださいませ
当日の模様をまとめた、ペルシュブログです。
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