旬のシナノスイートから紅玉、ふじりんごまで。ペルシュのこだわりアップルパイを紹介します
アップルパイ。おそらくはどこのケーキ屋さん、パティスリーでも、それぞれが独自の味わいを追求したオリジナリティ溢れるそれを展開されているかと思います。ペルシュではりんごの品種においては入荷してくる旬のものに合わせて調理法に工夫を凝らし、収穫時期に応じて変化するりんごの味わいを大切に、大切に。主役のりんごに敬意を称して、収穫時期限定でアップルパイを焼き上げます。是非ともそのこだわりを堪能していただければと思います!
焼成のこだわりは、とにかく極限まで焼きこむこと。これでフィユタージュがパリパリと持続性のある食感を保ち、かつ口の中で小麦粉の焼きこまれた味わいを感じ取れるのです。アーモンドクリームや、主役のりんごの口どけやみずみずしさが、口どけや味わいにはっきりとしたコントラストを描いてくれるのです。
専門店が手がけるアップルパイ、とくとご覧くださいね。
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アップルパイの美味しさの決め手はりんごの調理法。そして焼成。
今回、アップルパイの仕込みで使用するのはシナノスイート。中手と呼ばれる、いわば果物の最盛期の時期をこう呼びます。しゃりしゃりとした歯触りと、しっかりとした甘み、そしてのど越し良い適度な水分。この生食用に最適でもあるりんごに、皮付きのまま、芯の部分だけを取り除き並べたところに自家製バニラシュガーを軽くまぶします。糖分が高いりんごなので、浸透圧の原理に基づき、過度な糖分は加えず、「りんごに火を通すこと」に重きを置きます。当然バニラの香りをほんのりと追加します。
そしてもう一つのポイント。酸味の調整。りんごの旨みを引き出すため。そして皮に含まれるペクチン質も酸反応によって旨みとして引き出されます。要するにりんごの皮に含まれる旨みもうまく取り出そうというわけです。スライスレモン、レモンジュースを振りかけます。
スチームオーブンで蒸気をかけながら、蒸し焼きします。前述の通り、りんごに火を通すので、極力素材の味わいを損なわないようにします。火を通して違った味わいになるようではフレッシュな果実を用いる意味合いが半減してしまいますからね。竹串などを刺して、スッと入ればオーブンから取り出します。
りんごから水分が出た状態。蒸気圧を用いて、りんごの余分な水分を押し出し、味わいを凝縮させた。そんなイメージで捉えてください。
皮を取り除いて準備完了です。
パイ皿にフィユタージュをセット。そこにアーモンドクリームを絞り出したら、ジェノワーズクラムを敷き詰め、りんごをたっぷりと並べます。ジェノワーズクラム(スポンジクラム)を敷くのは、りんごから出る水分を受け止める役割があり、ベースとなるアーモンドクリームにきちんと火が入るようにする役割。さらに土台のフィユタージュに水分が移行しないようにする大切な働きがあるのです。
もう一枚のフィユタージュを貼り合わせたら
ペティナイフでリーフの模様を描きます。これは模様付けの役割以上に、パイ生地とりんごが直接触れ合っているので、溜まった水分を逃がす空気穴の役割でもあるのです。
ドリュール(溶き卵)を塗って、180度のオーブンで90分以上焼成します。焼き上がりにはシロップをサッとひと塗りして、ツヤ出しすれば焼き上がりです。
酸味のはっきりとした紅玉りんごも今後登場しますが、今回紹介したシナノスイートは、りんごらしい歯ごたえも感じ取れるので、ぜひお勧めしたい味わいです。
なお、ペルシュ配信のyoutubeチャンネルではアップルパイの作り方を公開しております。
レシピ、製法はこちらから
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