ブロンドチョコレートを紐解き構築したキャラメルケーキを紹介します
別立てで焼き上げるビスキュイの焼成。
卵黄と卵白をそれぞれ泡立て、ふるった薄力粉、溶かしバターを順に加えて焼成する基本のスポンジのアレンジ。グラニュー糖を焦がして、熱した生クリームを加えて色止めしたら裏ごして完成の、キャラメルクリームをバターの代わりに加えて
焼き上げたキャラメルのスポンジを焼成します。
これとは別に、バターを加えて焼き上げるタイプのスポンジも同様に準備しておきます。
スポンジにサンドするクリームには、ブロンドチョコレートと呼ばれる、ホワイトチョコレートに含まれる粉乳をキャラメル状に焦がして仕上げた、ミルクチョコレートとホワイトチョコレートの中間のような風合いのものを使用します。
このチョコレート、フレーバーとしてはキャラメルビスケットのような味わい。ほんのりと乳を焦がしたことで感じる塩気も特徴のひとつ。今回は、このキャラメルビスケットの味わいを主役に組み立てたスタンダードとも言えるスポンジのふんわり感を楽しめる、生地の美味しさ広がる、ブロンドレイヤードケーキを紹介したいと思います!
スポンサーリンク
キャラメルの焦がし具合でブロンドチョコレートを表現する試み
サンド用のガナッシュキャラメルを仕込みます。
前述のキャラメルクリーム同様、水を加えずにグラニュー糖を火にかけて色づくまで熱します。
軽く色づいたところで、生クリームを加えて色止め。キャラメルの色合いというには少々明るい色調。強いて言うなればブロンド色。
この「ブロンドキャラメル」を、ミルクチョコレートに注ぎ入れます。
ガナッシュはいつも通り、分離から乳化へとしっかりとプロセスを踏まえて仕上げていきます。
通常、フレッシュバターを加えてガナッシュを完成させることが多いですが、今回は自家製粗挽きアーモンドプラリネを加えて整えます。プラリネを加える最大の理由は、ローストしたフレーバーのインパクトをより強めること、味わいも当然のことながら深みが増します。
キャラメルのガナッシュは二分割して、半分にはサブレフレークをミックスして、ビスケットフレーバーの印象をしっかりとさせます。
ケーキのサンドと組み立て
底部分のスポンジには、サブレフレークを合わせたガナッシュを塗り広げます。
ブロンドチョコレートに温めた牛乳を加えてガナッシュ状にしたものに、冷たい生クリームを加えて一晩かけてカカオバターがしっかりと結晶化したものを中速のミキサーでホイップします。
ホイップクリームのサンド、再度キャラメルのスポンジを敷いたら、キャラメルガナッシュを塗り広げて冷やし固めて、再度ブロンドホイップクリームで表面と側面を覆います。
再び冷やし固めて、ローストしたダイスアーモンドを混ぜたミルクチョコレートでコーティング。全体にふんわりとした食感に変化を加えます。
一番上に構成されるパーツは、ビジュアル面でも味わいを連想させる重要な部分。今回はクネル状のプラリネホイップクリームを準備します。
ほぐしたプラリネにゆるく泡立てたホイップクリームを加えながら徐々にのばしてから泡立てていきます。スプーンを使って切り分けたケーキの上に添えて、プラリネのグレーズで仕上げます。
断面から見て取れるように、ほぼ単色とも言える構成。スポンジ部分とクリーム部分で交互に重ねたレイヤードスタイルです。
チョコレートやアーモンドプラリネと聞くと重たい印象が先行して、濃厚さをイメージしがちですが、全体の構成をバランスよく配置することでひとつのお菓子を最後まで食べやすく仕上げることができます。
第四のチョコレートと呼ばれているようですが、味わいそのものにはどこかしらの懐かしさすら感じ取れるかもしれません。懐古的新しさとでもいうべきでしょうか。
:関連サイト
ブロンドチョコレートについての記載を紹介した記事(外部リンク)
ブロンドチョコレートを手づくりする試み。(2016年、ペルシュのスイーツ記事より)
スポンサーリンク