初夏の果実で七夕スイーツ、コンフィチュールを仕上げました
レモンの爽やかな酸味や香りは、夏になるといろんなシーンで取り入れたくなりますよね。
透明感のあるゼリーも同様に爽やかで涼しげな印象を与えてくれる視覚的効果があります。
今回紹介するのは、そういった視覚と味覚効果が両立されつつも、七夕の時期を連想させる。そんなスイーツを提供したく考案したものです。四季の楽しみ方のひとつのお手伝いになればと思い、ここで提案したいと思います!
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七夕まつりに涼しげなお菓子の提案です
wishing a star レモンとホワイトチョコレートのタルト フルーツ寒天添え
レモンの香りのムースショコラは、レモン果皮をたっぷり加えて牛乳で煮立たせたベースを、ホワイトチョコレートと合わせてホイップクリームと合わせたシンプルな構成。あらかじめ焼き上げて、内側に湿気り止めのホワイトチョコレートを塗っておいたタルトに出来上がったクリームを絞り出します。
寒天ゼリーは、透明度の高く仕上がる氷砂糖をチョイス。甘味はグラニュー糖に比べると低いので好みの甘みをつける際は注意が必要です。
粉寒天と一緒に火にかけて煮溶貸したら、いちご、マンゴー、バナナ、オレンジとブルーベリーを配したカップに流し入れて冷やし固めます。
みずみずしいビジュアルと、タルトの食感のアクセントにも考慮して構成しています。星型のチョコレートは七夕をイメージして飾っています。
夜空の濃紺の色合いをイメージして考案した、グロブルー。短冊をオマージュしたデコール、シルバーの輝きを纏わせ、旬の果実ブルーベリーをあしらった季節感たっぷりのチョコレートスイーツです。
今年、2018年の七夕は週末土曜日です。スイーツを通して家族の団欒の一時としてもお過ごしいただければと思います。
和菓子の製法や日本固有の砂糖を用いてひんやりスイーツを仕上げる
黒糖や和三盆糖、強いては柚子に関してはヨーロッパでもすっかりメジャーな柑橘として認知されるようになりました。
しかし、上新粉など、もち粉や蒸すといった製法に関してはまだまだ和菓子の特権とも言える立ち位置ではないでしょうか?
和菓子づくりの製法の詳細には触れませんが、和を強く意識したペルシュの夏スイーツをここで紹介いたします。
黒糖のスチームスポンジは、玉子にグラニュー糖、黒糖を混ぜ合わせて泡立てる共立て製法です。
含蜜糖(がんみつとう)と称される黒糖は、熱膨張による膨らみがないため、全量を置き換えるのは難しいです。ほどよい黒糖の濃厚な甘みをつけます。
こめ粉、もち米粉を合わせて篩い、泡立った玉子に加えて混ぜ合わせます。
熱した牛乳を加えて生地を練り終えたら、天板に均してスチームオーブンで蒸し焼きして仕上げます。
和三盆糖を加えて泡立てたホイップクリームを、焼き上げて冷ました黒糖の生地に塗り広げてロールします。
和三盆糖の産地、徳島県名産の柚子。夏場のそれは青柚子と称され、大きさもカボスやすだち位です。
含蜜糖についてまとめたリンク(外部〕で詳細を確認してみてください
お菓子の土台には、和を代表する食材の宇治抹茶バヴァロア。
抹茶は黒糖(黒みつ)ともよく組み合わされていますね。今回は間違いのない組み合わせの一つとして採用しています。
葛粉はあらかじめ少量の水で溶いておき、削った柚子果皮のシロップを温めた中に加えて沸騰させます。
火から下ろして冷やしてから、抹茶のバヴァロワに流しいれます。
手亡餡にも柚子の果皮を加えて練り合わせて香りを引き立たせ、抹茶バヴァロワに塗り広げ、柚子の香りを引き立たせる、いわばコンフィチュールのような存在として活用しています。
黒糖と和三盆のロール 京抹茶と徳島柚子の葛寄せは、和の食材に対するこだわりはもちろん、蒸すという和菓子独特の製法、火入れで練り上げる作業もふんだんに取り入れて仕上げた、和菓子に対するオマージュが色濃く反映されたお菓子だと自負しています。夏ならではの糖の使い方で仕上げたひんやりスイーツをお楽しみくださいませ。
初夏の果実のコンフィチュール
バナナオレンジ&パッション
オレンジジュースとバニラ、きび砂糖を一緒に火にかけ、一煮立ちしたらエクアドル産バナナをピューレ状にしたものを加えて、パッションフルーツを加えて一晩休ませます。
翌日アクを取りながらとろみを確認しながら煮詰め、瓶詰めしたコンフィチュールです。青カビチーズ、塩炒りしたアーモンドなどが好相性。
パイナップルとバニラ、二種の黒胡椒
マダガスカル産キュベブペッパーの、ライムのような柑橘のニュアンスのある小粒のペッパーはそのまま、シャープな辛味のサラワクペッパーはミルで挽いて一緒に火にかけます。パイナップルは繊維に沿って短冊にカットして、軽く一煮立ちさせて糖度を確認しながら仕上げます。
スパイシーな味わいに、パイナップルとバニラの香りが加わることで、奥行きのある味わいに。生ハム、シャンパンなどと一緒にアペリティフのお供がオススメです。
小布施サワーチェリーとミルクのコンフィチュール
お菓子好きの方ならグリオットチェリーの名前は頻繁に耳にするはずです。
英語ではサワーチェリー。生食では強烈すぎる酸味が、食べ親しんでいるさくらんぼなどのそれとは程遠いですが、香りの強さは他の比にならないほどです。
種を取り除いたチェリーをグラニュー糖にからめて水分を出してからレモンの絞り汁と一緒に一度火にかけ沸かし、一晩おいてから再度火にかけ煮詰め具合を調整します。
ミルクジャムはあらかじめ瓶詰めして冷ましておき、サワーチェリーコンフィを流し入れて完成です。甘みと酸味のコントラスト、香りも合わせてお楽しみください。希少な果実ですので、生産限定となっております。
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