様々なフレーバーが一度に楽しめる、2018年新作クリスマスデコレーション

ワンホールを切り分けてシェアする。
クリスマスの楽しみは、ひとつのことを共有し合うことに他ないのかもしれません。

そう思うと、ワンホールの中にいろんな選択肢。つまりいろんな味わいやカタチや色がたくさんあってもいいんじゃないか?
普段、店頭でショウケース越しにお客さまと対話する時に感じることの中に、幅広いお菓子の種類を選ばれることが挙げられます。
例えば、ショートケーキ、チーズスフレ、チョコレート、タルト。もちろんプリンやシュークリームなども含まれてきます。それくらい選択の幅が広く、人それぞれにこのみが大きく別れるのも容易に想像できるのです。

チョコレートのタルトを土台に据えて、これにマッチする食材や味わいを考えつつ、見た目やカタチ、色合いにも面白さを感じさせることに意識した内容です。

クリスマスパレード
Xmas Parade

エクアドル産ナシオナル種で焼き上げたベイクドチョコレートのタルト。
濃厚レアチーズ、トロピカルフルーツのキューブクリーム、ストロベリーの煌めくクリーム。ブラウニーやフルーツ、マカロンなどを添えて、シェアする楽しみが広がる新しいスタイルのホールケーキに仕上げました。

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ひとつのアントルメでチョコレートと複数素材をペアリングさせる

 

エキゾティックフルーツのジュレとパプアニューギニアカカオミルクのフルーツムース

サマーフルーツコンポートの仕込み

最初にフライパンにバターを溶かし込んで、パイナップルをソテーします。
カソナードを加え、パッションフルーツジュース、ペクチンとグラニュー糖、バナナの順に加えて、フルーツに火を入れていきます。

煮崩れしやすいマンゴーを最後に加え、全体がクタッとしたら火から下します。
熱いうちに型に流し、平らに均して冷やし固めておきます。

ミルクチョコレートとマンゴー&パッションのフルーツムース

パプアニューギニア産、スモーキーなミルクチョコレートの個性を、トロピカルフルーツのマンゴー、パッションフルーツの酸味と組み合わせた黄色いムースショコラに仕上げていきます。

溶かしておいたミルクチョコレートに、最初に温めたピューレ、次に生クリームの順に加えていき、乳化状態に仕上げます。固まりを安定させるためゼラチンを加えます。

ホイップクリームと合わせる時のガナッシュの温度は30度程度に。温度が高すぎると生クリームの気泡が潰れてしまいます。低すぎるとチョコレートが冷えて固まり、食感が重くなってしまうのです。

キューブ状のシリコン型に出来上がったムースを絞り出し、切り分けておいたサマーフルーツのコンポートを沈めておきます。平らに均し、マンゴーのグレーズで表面を仕上げます。

いちごとホワイトチョコレートのムース&赤い果実のフルーツクリーム

前述と同じ要領で仕込む、いちごとホワイトチョコレートのムースショコラ。
ホワイトチョコの粉乳、いちごのピューレを混ぜ合わせる時、粉乳と酸のザラつきが原因になる抗酸化作用に気をつける必要があります。
ミルクチョコレートの場合でも同様でしたが、ピューレ、クリームの順で合わせることで、クリームの油分を後入れすることとなり、脂肪分が酸と触れる面積が減るわけです。

 

フレーズ&フランボワーズのフルーツクリーム

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甘みと香りの強いマラデボワ種のいちご、フランス産フランボワーズのピューレを火にかけていきます。
ここではフルーツカスタードクリームのように炊き上げていくのですが、2種のベリーの甘酸っぱさや果実味をしっかりと打ち出していきたいので、カスタードパウダー、プードルフランを利用します。

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ふつふつとした沸騰状態になったところで火からおろし、水で戻しておいたゼラチン、フレッシュバターを加えてハンドミキサーを使ってしっかりと混ぜ合わせて冷やします。
この製法では、卵を加えることでくすみがちになってしまう色合いも本来の鮮やかな色合いに。前述の通り、果実味豊かな味わいも両立できるのです。

出来上がったフルーツクリームは冷やし固めておいて、いちごのムースショコラを絞り出した中に埋め込んで冷やし固めます。

ラズベリーの赤いグレーズを上掛けておきます。

 

濃厚なダブルレアチーズクリームとラベンダーはちみつクリーム

 

 

レアチーズの仕込み。
クリームチーズとライムの果皮、グラニュー糖をすり合わせて柔らかくしていくと同時に、レモンの香りを移します。

チーズが滑らかになったところで、フロマージュブランを加えて再びキレイにまとめます。

二種のチーズに、熱したシロップと卵黄を泡立てたパータボンブと、泡立てたホイップクリームを合わせてレアチーズクリームを仕上げます。卵黄が加わることで、クリーミーでコクのある味わいに仕上がります。

ラベンダーはちみつを加えて煮上げたアングレーズクリームをレアチーズクリームに埋め込んで冷やし固めてから、表面に溶かしたホワイトチョコレートを吹き付けます。
レアチーズの詳細な製法についてはこちらでも紹介しています。

ベイクドチョコレートタルトの焼成

生クリーム、牛乳、生クリームの発酵乳クレームエペス。溶かしておいたエクアドルカカオのチョコレートに注ぎ入れてしっかりと混ぜ合わせていきます。

あらかじめから焼きしておいたサブレショコラに、出来上がったチョコレート生地を流し入れて、150度のオーブンで焼き上げます。
タルトショコラの詳細な製法はこちらの記事を参考にどうぞ。

組み立てと断面

各種のケーキを切り分けた断面。
いろんなカタチでシェアして楽しんでいただければという想いと、エクアドルカカオの多彩な味わい深さをより多く知っていただくきっかけになれば。と思います。

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