2019年のペルシュクリスマスチーズケーキを新作でご案内します

メリーハッピーチーズケーキ

チーズづくしのクリスマスケーキ。単純にいえばいろんなチーズケーキの盛り合わせ。とも言えるのですが、オトナ向けなデコレーションケーキの決定版として、お酒、特にワインとの相性の良さを考えての設えです。
それぞれ違うフレーバーのお菓子を並べているのも、すべてがひとつにまとまっていく、つながっていく、と考えてのことです。
パーツそれぞれの製法を紹介しながら、全体像をご覧いただき、解説していきたいと思います。

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チーズとのマリアージュを考えたアントルメの構成案

アーモンドプラリネの軽いクリーム

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ローストしたアーモンドと砂糖を粉砕してペースト状になるまで混ぜ合わせた、ナッツペースト。
温めた牛乳にふやかしたゼラチンを加えて溶かしこんだら、温めておいたアーモンドプラリネに注ぎ入れていきます。

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乳化のプロセスをきちんと。油脂が豊富に含まれる、上質なものほど必須のプロセスです。

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牛乳との混ぜ終わり。とろりとした質感です。

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ふんわりと泡立てたホイップクリームと混ぜ合わせて完成です。アーモンドの味わいが伝わるように、シンプルな構成で仕上げます。

はちみつのクレムーアングレーズ

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温めた牛乳、卵黄は配合するはちみつの一部をすり合わせて、アングレーズクリームに仕上げます。

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ゼラチンを加えて裏ごしたアングレーズクリームを、はちみつの中に注ぎ入れます。
はちみつの酵素は60°Cで分解されると言われています。

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炊き上げたアングレーズクリームにゼラチンを加えて裏ごしてはちみつと混ぜ込んでいくと、概ね62〜3°Cに仕上がります。これ以上温度が高いと、はちみつの持つ風味や味わいが飛んでしまったりしてしまいます。デリケートなはちみつのアロマを活かすために欠かせないオペレーションでもあるのです。

ベイクドチーズタルトの仕込み

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クリームチーズを柔らかく戻して、なめらかな口どけのベイクドチーズに仕上げていきます。転化糖、水飴を加えて、甘味を加えます。同時にしっとりとなめらかな食感に仕上げていく目的として、水分をプラスしています。IMG_3962

牛乳、スキムミルク、バニラオイルのミックス。乳味にさらなるコクを加えます。

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糖分が加わり、なめらかになったクリームチーズに、ミルクベースを注ぎ入れます。

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溶きほぐして液状にした全卵を加えて混ぜ合わせます。
シロップ、ミルクが加わり、ある程度クリーミーになっているので、ここからは混ぜ合わせるだけを意識的に行います。

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ベイクドチーズの濃厚さを左右する、フレッシュクリーム。クリーミーな食感に仕上げるため、液状のものを使用します。ここで、意図的に生クリームをレモン果汁に注ぎ入れてしまい、抗酸作用を促します。

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混ぜ合わせていくことで、乳がザラついた状態から次第にひとかたまりにまとまっていきます。牛乳から作るヨーグルト。そんなイメージです。

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玉子を混ぜ合わせた、チーズのアパレイユと、フレッシュクリームを合わせます。
仮に、玉子を混ぜ終えてから、液状のフレッシュクリームを注ぎ入れて仕上げたアパレイユに、最後にレモン果汁を加えるとすると、アパレイユ全体が酸の影響を受ける。というのが持論です。極力リスク回避すること、テクスチャーを揃えることを意識したオペレーションです。
150度のオーブンで30分かけて焼成します。

ティラミスクリームの仕込み

ティラミスですっかりおなじみのマスカルポーネ。イタリア原産のフレッシュチーズで、酸味、塩分が少ないことから、お菓子づくりではしばしば使用頻度の高い材料のひとつですね。

最近は国内加工のものも多数販売されており、輸入オンリーだった頃に比べると身近な食材になったのではないでしょうか?

ペルシュでは国内産マスカルポーネを使ってムースを仕込んでおります。

 

 

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ティラミスの仕込み手順は、水とグラニュー糖を沸かして準備した、熱いシロップをほぐした卵黄に注いでパータボンブを仕込んでいきます。

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82度まで湯煎でかき混ぜながら熱し、裏ごししてミキサーでふんわりと泡立てます。

パータボンブについてはこちらからどうぞ。詳細を説明いたしております

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マスカルポーネは冷蔵庫から取り出して、軽く温めながらほぐしていきます。
クリームチーズのような固さではないので、作業性も良いのですが、油分が高いので混ぜすぎには注意します。

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クリーミーな状態になったら、あらかじめ水でふやかしておいたゼラチンを温めて、少量づつゼラチンに加えてなじませていきます。

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ゼラチンに加えると一旦液状のような状態になりますが、少しづつマスカルポーネを加えていくことで、ポマードバターのような状態に落ち着きます。ちなみにマスカルポーネを程よい状態に混ぜながら戻していくと概ね20度くらいの温度帯になるようです。
もちろん季節によって多少の変動はあります。

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パータボンブ、泡立てた低脂肪ホイップクリームと混ぜ合わせていきます。

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マスカルポーネも当然チーズに分類されます。乳脂肪分も80%ほどで、普通に見ているとあまり感じないのですが、当然その脂肪分の高さがクリームの仕上がりに影響を及ぼすので注意が必要です。
パータボンブと先に混ぜ合わせておきます。
ふんわりと混ざったところでしっかりと泡立てておいたフレッシュクリームと合わせていきます。

出来上がったティラミスクリームは、ベイクドチーズの上に棒状に絞り出して冷やし固めて切り分けます。

ブルーチーズ入りのレアチーズの仕込み

クリームチーズにブルーチーズをブレンドします。
使用するブルーチーズはスペイン産、ヤギのミルクと牛乳のブレンドで作られた「バルデオン」。青カビ特有の風味を感じさせるレアチーズはメレンゲを配合するライトな食感のスタイルのレシピで構成します。

メレンゲに加えるシロップは少量でふわふわに泡立つレシピ。ホイップクリームと馴染ませてからチーズと合わせるときれいにまとまります。

出来上がったレアチーズクリームは、ブルーチーズもブレンドしているので少しざらついた印象。口に含むとじんわりとその香りと味わいが広がっていきます。

組み立て

全てのパーツを切り分けた断面。
左のプラリネとはちみつクリームは空気を抱き込ませない製法、濃厚な味わいに落ち着かせています。
右手のレアチーズは印象が強いので口溶けよく仕込んで相対性を持たせています。
はちみつとナッツといえば、やはりお酒のおつまみ的な存在。互いのお菓子を交互につまんでいくとバランス豊かに、塩気と甘み、香りの変化が次々と広がっていきますよ。

ブルーチーズにはいちごのジャム、カリカリくるみのキャラメリーゼ、チョコレートサブレにレーズンも添えて、食べ合わせの意図を明確に示唆したつもりです。
そして最後に土台部分はベイクド&レアチーズ(ティラミス)を土台にしたことでケーキとしての満足度を高める仕掛け。
お気に入りのお酒、なんでも結構です。少しひと休みするようにゆっくりと召し上がっていただきたい想いを込めております。もちろんお酒がなくても楽しくいろんな発見を楽しみながらお召し上がりくださいね。

2019年ペルシュクリスマスケーキ一覧はこちらから

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