コシヒカリのミルクリゾットと西郷村の和栗のブリュレを組み合わせた秋スイーツ

宮崎県、西郷村より、毎年9月の収穫とともに届く新栗。

日本には多数の栗の産地がありますが、西郷の栗の美味しさには、栗を栽培される農家様たちによる、収穫から鬼殻、渋皮までを剥き、火入れの加工までを一貫していることです。
つまりは育て手の愛情が惜しみなく注がれていることに他ならないと感じさせてくれると思っています。もちろんですが、立派な大粒の栗がペルシュのキッチンに届くと、ていねいなお菓子に仕上げよう、という想いに駆られるのです。
栗のリゾットタルティーユ。粒感そのままの栗、栗きんとんを用いたペースト、栗づくしの味わいを堪能していただきたく、考案した秋の創作スイーツです!

スポンサーリンク

コシヒカリのリゾット、栗きんとんをタルトに仕上げるスイーツ

IMG_7222

栗のリゾットタルティーユの考案のきっかけは、秋の味覚の風物詩、と表現すれば良いのでしょうか? 実は栗ご飯がインスピレーションの源。スイーツらしく仕上げる手法として、タルトというビジュアルを選択したこと、そしてヨーロッパではお米を牛乳で炊いて仕上げた、タルトオリ(tarte au riz)がポピュラーだということにもちなんでいます。
タルトオリについてはこちらを参考に

牛乳とバニラスティックを加えて炊き上げるお米のミルクリゾット

IMG_5202.JPG

牛乳1Lに対して、300gほどのお米(福井県産コシヒカリ)、少量のグラニュー糖を加え、時間をかけて炊き上げます。もっちりした食感に仕上げる一工夫に、もち米を2割程度ブレンドしています。粒感も損なわれることなく、舌触りも心地よく楽しめる仕上がりに。粗熱をとっておきます。

IMG_5203.JPG

から焼きしたタルトの土台には、マロンクリームを薄く塗り広げておいて、栗の味わいにボリューム感が広がるように。味わいの印象を確固たるものにする細やかな作業です。

栗のアク抜き

IMG_0469

栗は水にさらして、重曹を加えて一晩。

IMG_0457

水を変えてさらにもう1日晒すことで雑味のない味わいに仕上がるようです。
スチームオーブンで蒸して、渋皮を丁寧に取り除きます。

IMG_0485

下処理した栗に、牛乳とヴェルジョワーズを加えて一煮立ちさせ、一晩おいて味わいを浸透させます。

IMG_5201.JPG

牛乳を裏ごした栗をバターソテーします。
最初にグラニュー糖を焦がしてキャラメル状に。栗とバターを加えて。香ばしさが出てきたら、アルマニャック(ブランデー)でフランベして仕上げます。ソテーすることで焼き栗にも似た食感が生まれます。

和栗のクレームブリュレを仕込む

クレームブリュレと言いながらも、から焼きしたタルト生地に液体のプリン生地を流し入れ、焼成。ともなると、せっかくこんがりと焼き上げたタルトが台無し。
そこで今回用いるのが、ルカンテンウルトラ。と呼ばれる寒天ベースの凝固剤。基本のアングレーズクリームの要領で仕込むのですが、ゼラチンの凝固とは違った、とろりとした食感を得ることができるのです。

IMG_0547

栗を煮出した牛乳、生クリーム、卵黄と、ルカンテンウルトラを混ぜ合わせたグラニュー糖を混ぜ合わせて、アングレーズクリームの要領で炊き上げます。

IMG_0551

栗きんとんペーストに、炊き上げたアングレーズを少量加えて馴染ませ

IMG_0546

リゾットにも同様にアングレーズを少しづつ加えて馴染ませ、クリーム全体をまとめます。

スポンジクラムを敷き詰め、栗のソテーを並べた土台に、リゾットクリームを流し入れて冷やし固めれば完成です。

IMG_5150.JPG

新米と新栗をブレンドした秋の味覚のタルト。
季節感を大切に、旬の季節限定でのお届けですので、お見逃しなく!

和栗と黒糖で仕上げる、和のロールケーキ

季節のロールケーキは、米粉と黒糖を用いて、スチームオーブンで焼き上げたもっちりのロールケーキ。

IMG_0540

焼き上げたロールに、ホイップクリームと黒豆、栗きんとん、わらび餅をまんべんなく並べて巻き上げたロールケーキ。

IMG_0544

西郷和栗と蒸し焼き黒糖のロールケーキ

IMG_0552

ロールに栗きんとんを混ぜ込むことで、味わいをそのまま感じていただけるかと思います。
和の食材を集めての組み合わせなので、やさしい味わいに仕上がっています。お米の粒とは違った、米粉ならではの仕上がりと口どけにも注目くださいね。

マロンとローズのマカロン

マカロン マロンアラローズ

フランスマロンの丸みと甘みのある味わい。バニラ香を感じさせる、ベトナム産カカオバターでコンチングされたホワイトチョコレートを合わせたガナッシュ。

IMG_0506

温めた生クリームを、あらかじめ溶かしておいたホワイトチョコレートに注ぎ入れます。

IMG_0511
加えるマロンクリームは、フランスでも有名な栗の産地、コロブリエール村で収穫されたものを。

IMG_0515

乳化の取れたガナッシュに、「固形分」のマロンクリームを加えて攪拌します。
乳化とは関係のない栗のペースト。生クリーム、チョコの水分量はきちんと考慮して配合を組み立てます。

IMG_0508

少量のバターを加えて仕上げたガナッシュマロンは、油分を控えたソフトな口どけを意識した配合。必要最低限なセット力を考え作られたガナッシュを絞り出したら、バラの花びらのジャムを絞り出してサンドします。

IMG_0521

ラム酒、ラズベリーのクリスピーを練り込んだガナッシュは、ローズの高貴な香りとマロンのフレーバーとのバランスをきちんと考慮した仕上がりとなっています。2017年の新作ですので、一度お試し頂ければ幸いです。
フレーバーとしてのマロン、アロマとしてのローズ。組み合わせとしては相性の良いふたつを組み合わせています。ペルシュらしさが遺憾なく味わえるマカロンに仕上がりました!

ペルシュブログで西郷栗について詳しく解説しています。こちらからどうぞ

スポンサーリンク

aaa

こちらの記事も読まれています